永住するならローカル学校へ

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前回では、幼稚園は日系がおすすめということを紹介しました。
日本語をネイティブで覚えてもらうため、そして日本の文化やマナーを知ってもらい、日本人の友達を作る場所として、日系幼稚園は非常におすすめです。

ただ、幼稚園を卒業して、小学校に入学する時期にさしかかったら、再び同じ問題が浮上します。
それは「小学校は日系にすべきか、ローカルにすべきか」です。

ベトナムにある日系学校は、最大で中学校卒業までしか面倒を見てくれません。
これはベトナムだけではなく世界共通しています(極僅かに高等教育まで見てくれる学校が中国にあるようですが)。
つまり、日系小学校に入学してしまうと、中学を卒業した時点で行き詰ってしまうのです。

ベトナムで子供を育てる決意があるならローカルへ

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自分は今後も日本へ帰国する予定がない。
ベトナムで生活を続ける。
そういう決意を持った方は、幼稚園は日系でもかまいませんが、小学校はローカル学校へ入学させてあげましょう。
その理由はいくつかあります。

①法律の問題
まず、ベトナムの法律では、日系学校を卒業した子供は、ベトナムのローカル学校へ入学することができません。
これは法律的な問題なので、理由はありません。
ですので、子供をベトナムで育てるためには、小学校からローカルへ入学させなければならないのです。

②言葉の壁
例えば小学校中学年からローカルへ転校するとします。
これまで日本語教育を受けてきて、ベトナム語が第二言語になってしまった子供は、まず間違いなく入学試験に合格しません。
仮に合格したとしても、先生の授業は理解できないでしょうし、最悪生徒同士の会話もままなりません。

③実力主義
日本では中学校まで義務教育なので、落第はありませんね。
しかし、ベトナムは小学校から成績によって落第があります。
落第すると、翌年も同じ学年となるので、いわゆる高校の留年と同じ扱いになります。

④高校以降の進路
中学校まで日系で育った子供は、それ以降どうすればいいのでしょうか。
仮に法律をかいくぐることができたとしても、高校入学試験に合格することはできません。
なぜなら、日系学校で学ぶことと、ローカルで学ぶことはまるで異なるからです。

日系学校へ入学する生徒は駐在員の子供です。
つまり、数年後に日本へ帰国したときに学力の差がでないための臨時スクールとしての役割にしか過ぎないのです。
ですので、日系学校の授業では、日本のそれと変わらず日本史や国語があります。
高校入学試験ではベトナム史やベトナム国語もあるでしょう。
これらに合格することはできませんね。
大学も同じことが言えます。

ベトナムに永住を考えているのであれば、ベトナム語もネイティブクラスにならないと、子供は将来困ってしまいます。
日本人に囲まれた生活をしていたら、いくらベトナムで生活していても言葉を覚えることはできませんので、小学校からローカルへ入学させることを強くおすすめします。

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