社会主義と感じるとき

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ベトナムは社会主義国となります。
ただし、旅行程度では社会主義を感じることはまずなく、町中にプロパガンダの広告を見掛けるくらいに留まることでしょう。
しかし、長く移住していると、「やっぱりベトナムは社会主義だな」と思わずにはいられないときがあります。

土地はすべて国のもの
社会主義は言ってみれば「国が国民を管理する」ことです。
国民の管理とは、具体的に「衣・食・住」となります。

その中でも「住」は社会主義を感じる面があります。
前項で外国人は土地含む財産を持つことが現時点の法律では困難と説明しました。
これはバイクすら財産に入りますので、バイクを購入する際はベトナム人名義で代理で買ってもらうしかありません。

土地に関して言えば、ベトナム人であっても所有することはできません。
土地を買うことはできても、それは政府から一定期間(およそ50年程度)借りる権利を得るだけなのです。

簡単に言えば、政府が独断でその土地を没収することもできますし、現に一昔前はよくありました。
例えば、自分の持っている土地が広い場合、政府が「隣の人にも土地を分けてやれよ」と言います。
すると、役人が勝手に自分の土地を線引きして、「ここからここまでがお前の土地、ここから向こうが隣の家の土地」と決めてしまいます。

役人の権力
会社を興している日本人の多くは、政府高官に知り合いがいます。
何か問題があったとき、彼に連絡をすればスムーズに問題を解決してくれるからです。

定期的に彼らを接待したり、賄賂を贈ることも必要になりますし、彼らの機嫌をそこねないように下手に出る必要もあります。
それでも彼らとパイプをつなぎとめておかなければならない理由は、それだけ役人が持っている権力が強いからに他なりません。

みなさんも必ず経験をするはずです。
滞在ビザの更新、バイクの免許証の取得も、すべて政府関係筋に賄賂を渡すことで解決します。

「政府の人間が力を持ちすぎている」と感じるときは、社会主義を感じているときです。
郷に入れば郷に従うという諺があるように、社会主義国での生き方をしっかりと理解してください。

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