現地採用者の利点

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前回では、駐在員や本社からの赴任者と、現地採用者の雇用条件の違いや、福利厚生の格差、両者の確執などをご紹介しました。
「ちょっと大袈裟じゃない?」と感じている方もいるかもしれませんね。
確かにすべてが当て嵌まるわけではありませんが、往々に所得格差が異なれば、生活水準も変わってきますし、そこに不満を覚えることは必ずあります。

特に上昇志向でキャリアアップを目的に海外移住をされている方は、不条理な雇用形態に苛立つこともでてくるでしょう。
しかし、企業側からすると、現地採用者の利点は「安い人件費で日本人を雇える」ことと、「現地の文化や環境をよく理解している」ことにあります。
ベトナムの水準で生活できる現地採用者は、企業から足元を見られてしまうことはある程度は覚悟しなければならないでしょう。

現地採用者のメリット

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これだけを見ていると、得をするのは企業だけですね。
しかし、現地採用者にもきちんとメリットは存在します。

その一つが『転勤がない』ことです。
短期的な出張はありますが、原則現地採用者(この場合はベトナム)は、現地国内での採用となりますので、本社命令によって第三国へ転勤の辞令がおりることはありません。
対して、本社採用の正社員は、本社の辞令に逆らうことはできませんので、ベトナムを離れたくなくとも転勤しなければなりませんね。

続いてのメリットは『責任の所在』です。
業務内容は本社の人間とほぼ変わらないものの、責任追及の際は赴任者や駐在員が追うことになります。
仮に現地採用者のミスで損害を被ることになったとしても、他に日本人社員がいれば、役職を持つ彼らが責任を取らなければなりません。

そして最後のメリットが『好きなときに退職できる』ことです。
採用側としては、長く働いて欲しいと考えていますが、その一方で、一つの会社に数年単位で留まってくれることはあまり期待していません。
現地採用者は往々にして自分のやりたいことを持っていますので、そのための繋ぎとして、企業で短期間で働きます。
経験ある採用者であれば、そのことも熟知しているので、こちらが辞表を出したときも、すんなり受け入れてくれることでしょう。

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